シリーズ「風を考える」第1回
建築物の設計で考慮すべき風現象と耐風設計の基本事項
開催日時 | 2019-10-09 18:00~20:00 |
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場所 | 日大理工学部駿河台校舎1号館 6階 CSTホール |
開催概要
東京工芸大学名誉教授の田村幸雄先生によるシリーズ「風を考える」の第1回を開催した。
第1回の講義では、建築物の設計で考慮すべき風現象と耐風設計の基本事項と題して、以下の項目について紹介された。
(1)台風,竜巻,ダウンバースト,カタバ風など,構造物に被害をもたらす種々の風事象
(2)風圧力分布と風被害の関係,最近の金属屋根や膜屋根の被害,飛来物対策の重要性と被害の連鎖,内圧変化の影響,地形の影響など,風災害の現状と特徴
風圧力の設定は外壁材が健全であることを前提としているので、耐風設計=外壁材の設計であること、構造物に作用する風圧力のほとんどは負圧で、その大きさは正圧よりも大きいこと、風の負圧力によって引きはがされ、飛来物となった仕上げ材の衝突が風の被害を拡大していること、強風に伴う豪雨や高潮による複合災害が、より甚大な被害を及ぼすこと、近年国内各地で竜巻被害事例が多くなったことなど、多くの興味深いお話を聴くことができました。