シリーズ「これからの建築構造工学を考える」第1回
荷重と極値分布
開催日時 | 2019-10-08 18:00~20:00 |
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場所 | 日大理工学部駿河台校舎1号館 2階 121会議室 |
開催概要
これから4回に渡って続けるシリーズ「これからの建築構造工学を考える」の初回講演が行われた。
第1回の講義では、構造物の安全性に大きくかかわる荷重の不確定性について、モデル化をどのように考えたらよいか、主に極値分布とその応用について説明がなされた。
- なぜ確率論か? 荷重のように将来生じるまれな事象については、不確定性を有するので、どの程度安全かを考える上で荷重の大きさを設定するにあたっては、確率論に基づく解釈が欠かせない。
- グンベル分布で考える グンベル分布は、上限も下限もない場合の確率的な最大値という条件だけから漸近分布として数学的に導かれる。特有の性質をもつ扱いやすい確率分布である。
- カンダ分布の紹介 上限も下限もあるという工学的に考えた条件から経験的極値分布として提案したもので、地震動や津波波高への適合性を説明する。
- 荷重強さと極値分布 積雪深、強風、地震動強さなどを年最大値で扱ったときにそのばらつきの特性を、極値分布の性質から考える
シリーズ初回の講演会、参加者は、ASDO約20名、JSCA約70名、合計90名程度と多くの参加者にご参加いただいた。