会長ご挨拶

『これからを見据えて安全・安心な街なみを造る』

一般社団法人 東京構造設計事務所協会
会長 山内哲理

 

一般社団法人東京構造設計事務所協会(略称 ASDO)は、首都圏を中心とした地域に活動拠点をおく建築物の構造設計専業事務所で構成される協会です。会員事務所は比較的小規模な事務所が多いのですが、小規模であるが故に業務に関する意思決定などはすばやく実施できることが特徴となっています。ASDOとしての活動も同様で、今後どのような活動を行って会員事務所を支援していくべきか、社会にどのような形で貢献できるか、など常に議論をし、計画を策定し、推し進めております。ASDOは小規模事務所の集まりであるが故に、会員全体で一丸となって物事にあたっていく必要があると考えています。

まずASDOが活動していくべきことは、ASDOの定款に記載されている「目的」に沿った活動を進めていくことであると考えます。

第1に、ASDOは構造専業事務所主宰者の集まりですから、会員事務所の健全な経営のための様々な支援を行っていくことです。「ASDO版 設計業務委託契約書」を顧問弁護士の方と共に作成し、会員に公開しておりますし、顧問社会保険労務士の方には労務研修会を適宜開催して頂いております。引き続き労務・税務・法務等につきまして研修会の開催等、皆様の支援をしっかりとやっていきたいと考えております。

第2に、「会員相互の支援および交流」を推し進めていくことです。賛助会員の方々にも参加頂いて身近なテーマでシンポジウムを開催し、これからの構造設計者を取り巻く環境などについて考えていくこと、近年多く発生している地震被害について考えること、若手で活躍されている構造設計者との勉強会を通じて若い構造設計者にも参加いただけるような取り組みを続け、若手会員の増強を図ること、また賛助会員の工場見学などを通して、会員相互の支援・交流を進めてまいります。

第3に、「建築界での社会的地位の向上を目指し、社会貢献に寄与する」ことです。現在、(一社)東京都建築士事務所協会、(一社)東京都設備設計事務所協会、(一社)日本建築積算事務所協会関東支部と合わせ四会で「東京建築設計関連事務所協会協議会(TARC)」を発足させ活動を継続しております。この協議会では、建物を建てるうえで欠かすことの出来ない意匠・構造・設備・積算の各分野のプロフェッショナル団体が同じプラットフォームに立って、それぞれのより幅広い知識と経験を活かし、お互いに協力・研鑽することで、今まで以上に社会のニーズに応え、建物の安全・安心確保に貢献し、社会的な職能認知を図るものです。

第4に、首都圏以外の地域との交流を図り(一社)日本建築構造設計事務所協会連合会(FASA)として活動することです。

今後数十年の間に大地震が発生する確率が非常に高く、いつ大地震が来てもおかしくないと言われて久しい中で、ASDOは一丸となって活動を進めてまいる所存です。